山岳保険について、みなさんが現在加入している保険はどんな商品ですか?
山岳保険は、国内旅行傷害保険がベースになっている商品が多いと思います。
そこに危険特約がついたものが、アイゼンやピッケルなどの登攀用具を用いた山行に適応されるものとして認識をしています。
適応範囲は、保険屋さんに直接問い合わせてください。
▼ 保険適応事例
昨シーズン、ぼく自身が大雪山旭岳で滑落し右脚脛骨を複雑骨折して、救助搬送されました。
その際は、ツアーに同行のお客様と地元の消防と警察の方々に救助していただきました。
救助費用の請求はありませんでした。
手術をして、旭川に2週間程度、住まいのある茅ヶ崎市の病院に約4週間入院をしました。
入院費は、高額医療費制度の申請をしたので、総額で30万円程度でした。
医療保険に加入していますので、手術見舞金と入院日数に応じた日額の保険金が入りました。
このように怪我の治療や入院などは、生命保険等に加入している場合はカバーできるケースが多いと思います。アイゼンやピッケルなどに対しての適応は保険会社へ確認が必要です。
山岳遭難で費用が嵩む場合があるのは、救助です。
通常の国内旅行保険の場合は、遭難救助に適応される保険金額があまり大きくできない商品が多いです。または、救援者費用と明記してあって、遭難救助には適応していない場合がありますので、保険会社に確認が必要です。
ぼくは、遭難救助に適応される救助保険に加入しています。
日本山岳救助機構(JRO)
https://www.sangakujro.com/
JROはココヘリともコラボしています。
https://www.cocoheli.com/
救助が有料になるケースは、民間のヘリ会社が救助にあたったとき、地元の遭難対策協議会等から救助隊が結成されて遭難救助活動に出たとき。また、救助が複数日に渡って行われたとき。
スキー場から救助隊(パトロール)が派遣された場合や雪上車やスノーモービルが出動した場合などです。
JROは、これら救助に対して費用が発生した場合に550万円まで負担をしてくれます。
▼ 山岳保険についてまとめ
怪我での治療費や入院費は、生命保険でカバーできる。
高額医療費制度を申請することで、治療費の負担を減らせる。
遭難救助は、JROの保険で賄える。
注意:登攀用具を用いた山行に適応されるか保険会社に確認をすること。
▼ 山岳保険のメリット
国内旅行保険をベースにした山岳保険は、賠償保険や携行品に対して保険が適応される商品が多いです。それらは、生命保険や遭難救助保険には入っていません。
これらを踏まえて、ご自身で加入する保険を選んでみてくださいね。